歳を重ねると人間は利口になる。利口にもピンからキリがある。
ピンは、それまでの経験を下に自らを高めていく人であり、これが本来の利口だ。キリの利口は小利口という、それまでの経験を下に小賢しく生きていく人だ。
その点、若者はその若さゆえ、この世の濁に染まっていないことで、基本的にはピュアだ。
そして、素直な心で、身の回りに起こる全てを貪欲に吸収しようとする。若さゆえ、その成長速度は私のような老人の数倍も速い。
私は70歳の古稀の年齢だが、気持ちはまだまだ青年の志だと自負している。しかし、濁世の中で生きてきたこともあり、その濁世に染まっていく自分を発見した時、「あぁ、これではいけない」とふと我に返り、そう気がついた自分にホッとする時がある。
人間とは弱い動物だ。しかし、人間は元来は善い心根を持っている性善の動物なのだ。
その弱さを素直に認め、善の心を思い起こすことで、若い時の活力あるピュアな心になることができる。
私の周りには老若男女、さまざまな人たちが集まってきてくれる。私は老の男性の部類だが、若者たちや女性たちとのコミュニケーションで、間々心を新たにすることがある。付き合いはどうしても同じ部類の人たちばかりになってしまうことが多いが、ありがたいことに、OUEN活動は付き合いの幅を広くしてくれている。 それゆえ、若い心を維持することができている。生涯現役でOUEN活動を続けていきたいと思う。そのため、心身の健康にはメンテナンスを欠かしてはならない。
真夜中に目覚め、「今、何時だろうか」とスマホを見る。「まだ12時か」。時刻だけではなく、メールやLINEも見る。
私は20時には床に就くがその時刻は若者は宵の口だ。
彼らのメール・LINEはその時間以降が多い。真夜中だが、私は反応してメールやLINEを送り返す。「ありがとう」と思って送り返す。 明朝読んでくれるだろうと思っていると、直ぐ返信がある。
彼らはこの真夜中がその日の仕事の最後なのか。私は人寝入りして目覚めた。それだけ一日の生活パターンは違うのだ。
しかし、そこから彼らとのやり取りが始まる。30分〜1時間。そんなことをしていると寝るのはあっという間に2時になることもザラだ。
相田みつをさんは、「感動とは感じて動く」と色紙に書いている。ピュアな若者との会話に時々「感動」を覚える。そして、私ができること、私が誰にも負けない得手で彼らを応援しようと思う。 そして、こちらの心がピュアになる。濁世に染まってきた私の心がピュアになるのだ。
心根の美しい老若男女全ての人たちと温かく熱いコミュニケーションをしていきたいと思う。それが若さの秘訣だ。
そして、私の第二の生のミッションを追いかけて掴まえたい。
夢を夢に終わらせることなく、正夢として現実にするのだ。そして、生涯を終える。そんな人生を送りたいものだ。
ジェームズ・アレン
清らかな人間ほど、目の前の目標も、人生の目的も、けがれた人間よりもはるかに容易に達成できる傾向にあります。
けがれた人間が敗北を恐れて踏みこもうとしない場所にも、清らかな人間は平気で足を踏み入れ、いとも簡単に勝利を手にしてしまうことが少なくありません。
不動院重陽博愛居士
(俗名 小林 博重)