昨日はビジネスの打ち合わせが5件あった。その内、2件が出向いての、3件が私の事務所での打ち合わせだ。
ビジネスの真似事を始めた当初は出向くことばかりだったのだが、長年の内に事務所の比率が少しずつ高くなり、時間的なコスパは高くなってきた。ただ、先方に伺っての打ち合わせはそれ以外のメリットもある。ケースバイケースで総合的コスパを高めていくことだ。
ビジネスの最終目的は利益を上げることではない。結果として利益が付いてくるのがベストであり、その目的は幸せを追求して「幸せ」になることだ。
利益を追い求めるのではなく、「幸せ」を追い求めのがビジネスの基本であろう。
慶應義塾大学の前野教授が「幸せの4つの因子」を唱えている。その因子とは、
①やってみよう
②ありがとう
③なんとかなる
④ありのままに
①③④は個人の在り方であり、②は関係性の質である。
私はこの4つの因子を思った時に、稲盛和夫さんの「人生成功の方程式」とリンクすると思った。
人生成功の方程式とは、
人生の成功=考え方×熱意×能力
ネバーギブアップ精神で何事にもチャレンジする熱意。生まれ持った能力は熱意によってより高められるだろう。
この熱意と能力は「個人の在り方」であろう。
一方、考え方は「関係性の質」だ。
感謝、利他、許容、承認、信頼、尊敬、自己有用感
のいずれも自分以外の人との関係性の問題だ。
稲盛さんは、熱意と能力は0〜100であり、大小はあってもプラスだが、考え方は-100〜+100まであるのだと。考え方がマイナスだと、熱意と能力が高ければ高いほど、その積はマイナスが大きくなる。
「幸せの4つの因子」においても、人との関係性の質が悪いとその積はマイナスになる。
「ありがとう」は稲盛さんの前向きな「考え方」なのだ。
相手が何を思っているか思いを致すこと。私の力で少しでも何とかできないかと思いチャレンジすること。
これは「人のお役に立つ」と思って、きっと売れると思う。売れないのは人がバカだからレベルがそこまで行っていないからだと思う。しかし、それは自分勝手だ。傲慢だ。
人が何を考え、何を求めているか、それを知ろうとしない、真剣に考えないから、世の中に受け入れられないのだ。
素晴らしい技術者は、ともすれば自己中だ。自己満足に酔っている。
ビジネスとは、人の心を分かろうとして、考えて行動することだ。
その人のために私は何ができるかを考え行動に移すことだ。
ビジネス=人生の成功は、相手を思い遣る「恕の心」を持つことだと、論語でもそう言っている。
争ってはいけない。諍いはいけない。穏やかな心で人と付き合うことだ。
「君子危うきに近寄らず」の『危うき』は争い諍いのことだ。
不動院重陽博愛居士
(俗名 小林 博重)