伯耆富士・大山と松江の旅

日帰りの松江出張は味気ないものと思っていたが、さにあらず。初めての松江への旅と思えば心はワクワクする。
岡山から出雲市行きのJR伯備線「特急やくも」は中国山地を縦断する岡山〜鳥取〜島根を走る特急。私のふるさとのJR七尾線を彷彿とさせる田園列車だ。 新幹線の乗客はほぼ満員だったが、やくもは1両に一桁。
車窓の緑はまさに5月の「新緑の候」だ。東京青山ではお目にかかれない癒しを享受した。

米子に近づくとJRも乙なことをするものだ。車掌さんがアナウンスで、車窓の右後ろに見える「伯耆富士・大山」の解説をする。
標高1729mの中国地方の最高峰。地方には富士と名のつく山は数多くあるが、私がこの目で見たのは、北海道の羊蹄山(蝦夷富士)と利尻島の利尻富士とこの大山(伯耆富士)だ。

やはり富士は日本の象徴だ。「富士山」の童謡を口遊む。

あたまをくものうえにだし
しほうのやまをみおろして
かみなりさまをしたにきく
ふじはにっぽんいちのやま

松江赤十字病院での打ち合わせは先方から事務部長以下3名が出て来られて、初対面にも関わらず1時間に亙る充実したものになった。 病院の近くが松江城だと言うので、レンタカーで城の周りを走って米子空港に行く。
城をぐるっと囲んでいるお堀に何艘か遊覧船がゆっくり漂っている。「あぁ、これが松江なんだな」と、旅が目的で松江に来たちょっとした旅気分を味わう。この堀は宍道湖に通じているのだろう。 米子空港でお土産に「宍道湖のしじみ」を買って帰って、早速夕食に「宍道湖のしじみ」を堪能した。
妻は「同じものをネットでも売っている。身体にもいい」と言って、早速”宍道湖のしじみ”を注文していた。

米子からANAで羽田まで1時間半弱。富士のご本家「駿河の富士山」を飛行機の車窓から眺めながら、松江の一日の旅を無事終えることができた。

小林 博重

特急やくもの車窓から伯耆富士「大山」を撮る。