70歳からが本当の人生だ。

小山悠子先生からいただいた「広岡達朗 人生の答え」(藤平信一著)を読んだ。

広岡さんは元巨人軍の名ショート、ヤクルトスワローズと西武ライオンズの監督を務め、チームを4度のリーグ優勝、3度の日本一に導いた稀代の名将だ。 今年2月に満90歳を迎えて今もなお矍鑠としていらっしゃる。
心身統一合氣道創始者の藤平光一先生に師事し、野球から人生全般に至るまでその哲学を実践されていらっしゃる。
その藤平光一先生は、天風会の創始者であり心身統一法を広めた中村天風翁に師事されたとか。
いわば、広岡達朗さんは中村天風翁の孫弟子ということだ。

広岡さんの一言一言には重みがある。実にその通りと腹に落ちる。

〜本当のことを学べるのは70歳から。それだけの力が人間には備わっている。それを知らずに死ぬのはもったいない。年齢を重ねることによって肉体の変化や精神の大切さも分かってくる〜

私もそのことは実感する。今までの70年は順風満帆だったり、七転八倒だったり、紆余曲折の人生だった。
そして、漸く古稀になって、人間の本質、すなわち「煩悩(欲望、妄念)」が少しは分かってきたようだ。

人間は性善だが性弱な生き物で、それだから性悪な心が頭をもたげてきてしまうのだ。そして、性悪にならないため、心身統一の修行があるのだ。

私は古稀を機に第一生を終え、第二生に生まれ変わる。それは私にとっては全く想定外のことではあったが、ありがたいことに天がそのように私をその道に誘導してくださったのだ。

肉体は変化し、青年のときのようなことはできなくなった。身体の至るところに支障が出てきて、薬や健康食品は手放せない。
しかし、自分の身体の変化を自覚することで、それまでに得た知恵を活かしてメンテナンスを徹底することによって、肉体を維持することができる。 そして、精神は純粋さと強かさ(健かさ)をアウフヘーベンして、高みへの階段を登っていく。

そのように導いてくださったのは、天か神か仏か。

このサムシンググレートに深く感謝するものである。

小林 博重