「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものだ。彼岸の入りは19日、明日は中日の秋分の日。例年以上の猛暑だった今年の夏も漸く収まった感がある。後はコロナを残すのみ。
先週からウォーキングを再開したが、今日はいつものコースをやめて、外苑西通りを南下し、目黒区にある自然教育園に出かけた。
入園の料金はいくらかと思ったが、受付のそばに「65歳以上は無料」と書いてある。身分証明証がわりの運転免許証を提示して入園した。65歳から老人ということだろう。もう青年とは言うまい。壮年だと思っている。しかし、世間的には老人の仲間入りなのだ。年金は65歳から貰っているし、こんなときだけ壮年と言うのも片手落ちだ。 気持ちはサミュエル・ウルマンの『青春』だが、至るところガタが来ていることも事実だ。「無理はよそうぜ、からだに悪い」というところだろう。
この4連休はコロナも落ち着いてきているようで、日本全国、人手が多く出ているようだ。私もマスクをして出かけたが、人とのすれ違いはあまり多くない。マスクを顎まで下ろしてのウォーキングだ。自然教育園の中は、流石に家族連れでそれなりの人手があったが、3密と言われるようなことはない。
連休で3密の中に出掛けることはないと思うのだが、人それぞれで私があれこれ言うことではない。
東京では今日のコロナ感染者は2桁になったそうな。ここのところ、一日の感染者が200人前後が続いている。
これが3月だったら、えらいことでどうしたものかと生きた心地がしなかっただろうが、今は慣れたせいか、いや、感染対策が身に付いたせいなのだろう。 こんなものだ、万全な感染対策をすれば大丈夫、「正しく恐れる」ことで充分経済活動はできると思っているのだ。
人々は、平常心でコロナと対することができているのではないか。愚者でも経験から学ぶことができるのだ。
歩きながら考える。日本人はこの4連休は家族サービスで3密の中でも出掛けている。それに比して、私はマイペースで事務所で好きなことをしたり、ストレス解消と言ってウォーキングしたりとわがまま気ままの日々を送っている。 23〜26日は九州出張だが、それも仕事に託つけて好きなことをしていることに変わりはない。
そんなわがまま勝手ができるのは妻の理解があるからだろう。100%私のことを認めているわけではないだろうが、特にあれこれ小言も言わずに好き放題させてくれていることに感謝しなければならないと思う。
そんなことを考えて、そうだ、今夜はどこかで豪華な夕食でもと、ちょっと仏心が出てきたらしい。どこにしようか。妻は「ありがとう。ごはんの用意はできているけど」と殊勝なことを言う。 ちょっと奮発して、外苑前のどこかのレストランに出掛けようと思う。
今日は、私には珍しい「妻孝行」の真似事でもしてみようと思う。
小林 博重