今ほど、全米オープンテニス決勝で大坂なおみ選手が、1-6、6-3、6-3のセットカウント2-1で、M.アザランカ選手(ベラルーシ)に快勝した。
今朝は5時前に起きて、ネット(Sportsnavi)でライブ。ポイント毎に活字でコメントされるので、一喜一憂の時間を過ごした(私はスポーツ音痴で、サッカーも野球もテニスもできない。せいぜい、能登は相撲が盛んな土地柄なので、小中学校時代は、毎年夏休みに雨の宮古墳群(石川県中能登町)で開催されていた子ども相撲に参加して何回か3人抜きをして景品をもらったくらいだ)。 妻や次男、三男が学生時代にテニス部に所属していて、家ではテニスの話題がよく出ていたので、テニスの四大大会は興味を持って見聞きしている。
大坂選手は2年前に全米と全豪で優勝して一躍大舞台に登場したが、その後は鳴かず飛ばずだった(しかし、ランクは現世界9位であり一流選手であることには変わりはない)。
一旦沈んでも、彼女は、心を強くすることにより、本来の実力を遺憾なく発揮することができるようになったのだ。特に今回はアメリカでの黒人差別の事件が頻発したことで、彼女の『怒りのパワー』が炸裂した感がある。その迫力は人間技とは思えない感動的なものだった。
私はここのところ、人とのトラブルは極力避けようと思い生きている。特にトラブルのストレスは大きく仕事に影響する。コスパは極端に悪くなるからだ。
全ての人と心が通じるものではないし、それだから、心が通じない人たちとも何事もないかのように付き合おうと思っている。これは、妥協ではない。私はこの『妥協』が大嫌いであり、それでしなくてもいい人との諍いを起こすことが間々あった。少しずつ大人になったせいなのか、くだらないトラブルは依然よりずっと少なくなったように思う。『怒り』を抑えることはストレスだが、コスパのことを考えるのだ。
しかし、大坂選手の『怒りのパワー』は相手の選手にぶつけるのではない。人間としてのプリミティブな原理原則に逆らう世の中にその怒りをぶつけて、世の中を変えていこうとする、正義を貫く高い志があるから、その怒りは迫力があり、人たちの胸を打つのだ。
私もそうでありたい。
怒りのパワーを『世のため人のために』尽くす起爆剤にすることだ。今流行りの「二倍返し」ではなく、本来人間として持つべき志のために『怒りのパワー』を使うことだ。
素晴らしいテニスを味わうことができた。大坂選手、おめでとうございます。
小林 博重