李登輝さんの下記箴言が深く心に突き刺さる。
1.「私のため」に生きるのではなく、「公のため」に尽くすのが私だ。
2.死を認識して初めて、どう生きるかを考えることができる。
果たして私は、どれだけ「私のため」ではなく、「公のため」に生きているのだろうか。
人間は私欲があるからこそ、生きることができるのだから、それを否定して生きることは神ならぬ凡人である私にとって「無私利他」のハードルは遥かに高い。では、このハードルを私は乗り越えることができないのか。李登輝さんや稲盛和夫さんの足元にたどり着くことはできないのか。
私なりに考えた。44歳で銀行を退職してから22年の長きに互り、ない知恵を絞り出して、理論武装した結論は、「利己を極めて利他に到達する」という、利己のアウフヘーベンだ。究極の利己は利他になる。利己を進化のレベルから深める(深化)ことだ。
そのキーワードは「ありがとう」であり、「お世話になりました」だ。その言葉を言ってもらうと、やって良かったと「幸せ」な気持ちになる。自分の幸せは利己の極みであり、それは利他になるのだ。
私は何のために生きるのか。
私はどんなミッションを授けられてこの世に生まれてきたのか。
若い時、こんなことを考えて生きていなかった。ただ、大学で応援部に入って、「応援」とは何かを考えながら、大学生活を送った。応援の意味を考えることで、私は応援部を続けることができた。理屈っぽい学生だったのだ。
その基盤があって、歳を重ねて、否が応でも「死を意識」するようになって、応援をもっと深く哲学するようになったのだろう。
私のミッションとは何か。
それは「応援=OUEN」に尽きる。
そして、私の個人会社である、南青山ビジネスパートナーズを経て、OUEN Japan に辿り着いた。
OUEN Japan は、日本に学ぶ日本人大学生、来日留学生の応援団からスタートして、それに彼ら学生を応援する企業の皆さん、そして、延いては、日本の応援団になることだ。
地方創生(Regional Revitalization)
日本の各地域がそれぞれの特徴を活かし、自律的かつ持続的で魅力ある社会を創り出すこと。
地方の過疎化は、高度経済成長時代に、工業化の進展やサービス産業の増加などにより、地方から都市への人口流入が長年に互り進んだ。
これからの少子高齢化社会においては、このままだと、地方の過疎化は輪をかけて進み、地方は一層衰退していくことが考えられる。
東京一極集中は止どまるところを知らなかったが、この新型コロナの出現で、図らずも、その弊害は見直さざるを得なくなった。これからは「地方の時代到来」といえるのではないか。
地方の安定した雇用の創出と、地方への人の流れを現実のものにすること、若年世代への支援を強化することで地方創生を図ることだ。
OUEN Japan は、「学生」「企業」「地域」の応援団として、福岡・北九州と金沢/石川でOUEN塾を開催している。このOUEN塾のベースを活かして、OUEN Japan が応援する「学生」「企業」「地域」のコラボレーションによりアウフヘーベンを図り、進化と深化をしていくことを目指したい。
学生は、虫の眼と鳥の眼をバランスよく持つ、将来の日本を支える気概を持つ「人財」になることを目指す。
企業は、OUEN COMPANYして、パートナーシップを一層強化することにより、地方創生の牽引者となることだ。
そして、地方を創生する。
その仕掛け人になることが私に与えられたミッションだ。
小林 博重