コロナで「不易流行」を考える。

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「不易流行」は江戸時代の俳人である松尾芭蕉が提唱した俳諧理念だ。「不易」とは永遠に変わることのない伝統やしきたり。即ち、決して変えてはいけないものだ。それは「物事の本質を見失わない」ということでもある。
一方、「流行」とは常に新しさを求めて機敏に変化する様をいう
世の中にはどこにでも「岩盤規制」があって、それは「流行」であるべきものを「不易」と勘違いしていることが間々あるように思う。本質を追求するために変えなければならないこと(流行)を変えてはいけないこと(不易)と勘違いして頑なに変えることに抵抗することだ。
昨日のニュースに「学校の9月入学問題」があった。
宮城県の村井知事ら17県知事がこの問題を提言したことについて、東京都の小池知事がコメントしている。
「以前から『新学年9月スタート論者』の一人だ。4月スタートで桜と一緒じゃないと雰囲気が出ないとか、会計年度の問題があるとか言うが、いま教育は世界の中での競争でもあるので、国際スタンダードに合わせていくことにもなる。これによる混乱は生じると思うが、一方で、いま(コロナで)混乱は生じている。こういう時にしか社会って変わらないんじゃないかとも思うし、その一つとしてありではないか。大きな流れ、新しい流れは、こういう時に出てくるのではないか。教育なので、全体を考えながらだが、知事会の中で議論されれば賛成する立場だ」
小池知事はこの問題だけでなく、世の中全てのことを言っていると思う。
コロナを奇貨として「世間が変えてはいけないと思っている常識は決して「不易」ではなく、本質を見つめて変えていかなければいけない「流行」なのだ」ということだ。
今は、その意味で「何でもあり」の時なのだろう。この時を逃せば変えることができることも変わらない。今は、ピンチをチャンスにする時なのだ。考え方と行動で自分も世の中も180度変えることができる時なのだと思う。
新型コロナは一朝一夕に終息するものではない。2波3波が来るだろうし、新しいウイルスも人類を襲ってくるだろう。
私は今、有意注意でコロナ感染対策をしているが、これは意識しないで注意する、無意注意のレベルにまでなるだろう。そうでなくては人類は生き延びてはいけない。
その意味で、幸せな人生を送ろうと思う時、このコロナを機に「生き方全てを変える」、まさに「パラダイムシフト」をすることが求められているのだ。
小林 博重