これからのリーダーとは?

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新型コロナウイルス感染拡大が止まらない。
4月4日現在、東京では118人の感染者(累計891人)、死者3人(累計23人)。全国では、感染者398人(累計4,205人)、死者7人(累計95人)。
緊急事態を宣言することに慎重な安倍政権も、漸く重い腰を上げざるを得ない状況になったようだ。
東京都の小池百合子知事は「命が関わっています。何とかこの感染拡大を抑えたい、お一人お一人の行動が感染拡大を防止します。都民の皆様には本当に申し訳ありませんが、不要不急の外出をお控えいただくよう、お願いいたします」と呼びかけた。
小池さんのお話しには都知事としての必死さが感じられる。それに対して、安倍総理をはじめとする政府要人のお話しにはその必死さが感じられないのはどうしてだろう。あまりに背景に背負うものが大きいからだろうか。それは小池知事も同様と思うが。
リーダーの資質について考える。
ある人は、「リーダーに必要な資質は、判断力や計画性など、目標を達成するための能力やスキルではなく、相手を感化して熱量を与える人」だと言う。
松下幸之助さんや稲盛和夫さんは「世のため人のため」という高い志を持っておられる。そして、その志は、社員に留まらず、広く、私のような部外者にまで、人生をかけるほどの感化を及ぼすのだ。
人間は独りでは生きていくことができないのだから、何事をするにしても「チーム」を組成しなければ夢は果たすことができない。
チームのみんなが「この人についていくと、いいことがあるかもしれない。夢が夢で終わらないで、現実になるように思う」「不思議とついていきたくなる人柄だ」「人間的魅力がある」「ビジネス以上の人間的成長をできるように思う」などなど。
みんなが自主的にアイディアを提案したり、先回りして資料を作ったり、リーダーが考えている以上の仕事をしたりする。
これからの理想の組織は、20世紀の「個人の個性が見えない、規模が大きい組織」ではない。緩やかでも強い団結力がある、人間的な組織が理想なのではないか。
そのような組織が自然とできる『人間力』がリーダーには不可欠なのだろう。
危機的な局面に遭遇すると、リーダーの資質が顕在化するものだ。安倍総理は日本のリーダーとして相応しいか、小池知事は東京都知事として相応しいか。
はたまた、この私は、これから創る「緩やかでも団結力のある組織」でどんな役割を果たすことができるのだろうか。それは私が理想とするリーダーに相応しいものなのだろうか。
小林 博重