コロナウイルスの感染拡大で、私の周りの人たち、特に私のような個人事業主は、現在のコロナ騒ぎがいつ収まるのか全く見通せない現状では、廃業まで視野に入れざるを得ないまでに追い詰められている人は少なからずいる。それは私も同様だ。
如何にして現状を打破していくか。私はただ生き延びることを考えるのではなく、今、生まれてきたミッションを見つけた以上、そのミッション達成のために、一皮も二皮も脱皮したいと思う。
安岡正篤翁は『仕事観』について述べている。
「我々は何のために仕事をするのか、何のために会社はあるのかといえば、第一に自己の主体性・而立性を錬磨すること、自由を確立することであり、進んでは、それによって、発達する自己を通じて、何らか世のため、人のために尽くさんがためである」 すなわち、自分のためは人のため、人のためは自分のためなのだ。
そして、その仕事は、私にしかできないだろうことを仕事にしたいものだ。
コロナのストレス、それに関係する自分の生き方のストレスが溜まる。ストレス発散は事務所にいてはどうしようもない。久しぶりにウォーキングでもしようと思い立った。
外苑前→四ツ谷→靖国通り→靖国神社→千鳥ヶ淵緑道→赤坂見附→青山通り→外苑前
約2時間強のウォーキングだ。歩きながら、稲盛和夫さんのお話しを思い出す。
「もうダメだと思ったときが仕事のはじまり」
持って生まれた「魂」を一生を通して磨き続け、生まれてきた以上の魂にまで引き上げることが、人が生きるということであり、そのためには「世のため人のために尽くす人生」を送ることだ。 その具体化は人それぞれだが、私の場合、それは「OUEN Japan」と「ジブンインキュベーション」を「自分ごと」として、その目的を果たすことだと思う。
67歳にして、漸く私がこの世でしなければならないことが分かったのだ。自分のためにも人のためにも、この2つをしっかりと形にしたいと思う。
ジブンインキュベーションは出鼻を挫かれたところもあるが、よく考えてみたら、OUEN Japanは、よくここまで成長してきたものだと思う。
福岡県の自治体や地元企業は「小林さん、福岡に縁もゆかりもない人がどうして福岡のために尽くすと仰るのか。何か裏にビジネスでもお考えなのか」と丁寧な物言いながら、ほとんどの皆さんが冷たい視線を投げかけたではないか。 それを思えばどうということはない。真っ直ぐに愚直に前を向いて進もうではないか。
稲盛和夫さんは「ダメが仕事のはじまり」と仰る。
「ものごとを成し遂げていくもとは、才能や能力というより、その人のもっている熱意や情熱、さらには執念です。すっぽんのように食らいついたら離れないというものでなければなりません。もうダメだ、というときが本当の仕事のはじまりなのです。
強い熱意や情熱があれば、寝ても覚めても四六時中そのことを考え続けることができます。それによって、願望は潜在意識へ浸透していき、自分でも気づかないうちに、その願望を実現する方向へと身体が動いていって、成功へと導かれるのです。
すばらしい仕事を成し遂げるには、燃えるような熱意、情熱をもって最後まであきらめずに粘り抜くことが必要です」
チャーチルは、第二次世界大戦時にイギリス首相に就任したおりの演説で「ネバーネバーネバーギブアップ」とネバーを3回重ねている。
凡人の私の場合は、ネバーを5回くらい言わなければ、目的を果たすことはできないだろう。
ネバー
ネバー
ネバー
ネバー
ネバー
ギブアップ
小林 博重