逆鱗に触れる

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「逆鱗に触れる」と言う諺がある。龍が持つと言われる逆鱗(げきりん)に触れ、龍を激しく怒らすことを言う。転じて、目上の人を激怒させることを言う。

では、逆鱗は、地位や名誉を持っている人間だけが持っているものではない。全ての人間は「人間としてのプライド」を持っている。生き様がプライドの人間は、ある意味では地位や名誉をプライドとしている人間よりも、そのプライドは誇り高いものであり、これこそ本当の「逆鱗」ではないかと思う。

私は最近、この逆鱗を逆撫でされたことが一つならずあった。喧嘩は何の益もないから喧嘩はしないでおこう。そんな子どもじみたことをする歳ではない。では、どうするか。さらりと「さよなら」することだ。淡々とすることだ。そんなことでストレスを溜めることは身体にいいことはない。

人生は長くなったと言ってもせいぜい100年ではないか。それも精神が健康な時はどれだけあるか。67歳の私には100歳まであと33年弱しか残されていないのだ。120歳までとの思いはあるが、これは天のみぞ知る。もう道草をしている歳ではない。私は、しなければならないことをよそ見しないでしなければならないのだ。

そのために、私一人ではできないことばかりだ。ではどうすればいいのか。信頼できる人をできるだけ多くつくることだ。そのために、私は『人格の陶冶』を極め続けることだ。

美空ひばりのヒット曲「柔」でも「口でいうより手の方が早い。馬鹿を相手の時じゃない」と歌っている。

そうなのだ。馬鹿を相手の時じゃない。

小林 博重