昨日(11月2日)、NHK番組の「首都圏情報 ネタドリ!」で、『ふたりの最期の七日間~ある夫婦の愛の詩』を視聴した。
70代の男性が新聞に投書した一編の詩「七日間」。ガンで亡くなった妻が、生前「神様お願い この病室から抜け出して 七日間の元気な時間をください」と夫に残したものだった。
昨年、投書欄に掲載されると瞬く間にSNS上で拡散し、大きな反響を呼んだ。無名の一般男性が寄せた詩は書籍化され、歌になるなど、今も共感の輪が広がっているそうな。
その歌詞は下記のようだ。
題:妻が願った最期の「七日間」
一日目には 台所に立つの
好きな料理を残らず並べてあげたい
二日目には ミシンを踏もう
心残りはおいていかない
三日目には 片付けをする
愛した古布(こふ)と紅絹(もみ)
貰い手を決めなくちゃ
四日目には ドライブしたいわ
なつかしい景色が きっと新しい
五日目には パーティをひらく
家族の誕生日 一年分まとめて
六日目には 女子会をするの
薹(とう)の立ったガールズトーク
お酒も飲むんだ
七日間の自由を 私にください
神さま 最期に七日間だけ
普通の幸せしか望まないのに それがいちばん難しいのね
七日目には あなたとふたりきり
こころ満ち足りて 私は旅に出る
また会えるその いつかのため
あなたの指に指を そっとつないで
男性は、私より5歳歳上だ。家庭や妻を大切にしている、誠実そのものの優しい男性。妻は、夫を心からサポートする、当に良妻賢母の女性のようだ。
私自身のことを考える。結婚してずっと私の想い通りに生きてきた。
銀行を辞めて転職したこと。
会社を立ち上げたこと。
NPOを設立して仕事の半分をボランティアに精出していること。
私を知る人たちは、「よくやっているな」という。それは私がライフワークとしてボランティアをしていることではなく、妻が、私の好き放題をすることを快く許していることに対してだ。
私が妻の掌の上で踊っていること、妻が私を踊らせていることに対して、「偉いもんだ」ということらしい。
私もありがたいと思っている。
それが、件の男性のように、妻に想ってもらうことができるかどうか。どうも心許ない。
しかし、ここまできたのだから、もうどうしようもない。このまま突き進むしかない。
あと33年。100歳現役を全うして、NPO OUEN Japan を後世に引き継ぎたいと思っている。
小林 博重