障碍者雇用とOUENビジネス

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今日から9月だ。9月になるといつも思い出す。
大学応援部時代、東京六大学野球秋季大会が9月の第2土曜日から開会する。学生服を着て神宮球場に出かけたものだ。
暑い暑いと言いながら、耐えられない暑さではなかった。学生服を着てテクを振ってもなんとか耐えられた。40年以上前だ。日本はその時より確実に暑くなっている。地球温暖化を実感するが、私の体力と耐力が確実に衰えていることも切実さを持って実感する。
自分の人生を考える時、これからの10年でOUEN Japanの収益基盤を確立しなければならないと思う。今はMapが足らずを補っている。私が永久現役ならばそれでもいいが、生きとし生けるものすべては必ず終わりがくる。スムーズに後継者に継いでもらうためには、理事長の報酬くらいは自前で稼がないと誰も継いでくれない。それでは、私のボランティアは利他ではなく自己満足の利己になってしまう。 Mapは私の属人的人脈だけで成り立っている会社なので私一代で終わることはしようがないが、OUENはそうではない。ゴーイングコンサーンでなければならないのだ。
これからの10年でその基盤を作ろうと思う。
NPOとして相応しい事業は何かと考える。一過性のものではいけない。社会の大きな流れに沿った社会貢献活動でなくてはならない。
OUEN Japanは大学生と留学生の応援団だ。社会に巣立っていく人間の応援団だ。
私は7年以上勤めていた銀行人事部時代、採用の他、人事企画にも携わったが、採用活動が一番私の性にあっていたように思う。それは大学新卒の他、中途採用だったが、その他に障碍者雇用にも携わっていた。
障碍者の場合は、採用だけではなく配属先を決定するのに苦労したことを思い出す。ハードを整えるだけではない。ソフト、配属先の上長を説得することに採用活動よりも苦労したことを鮮明に覚えている。そのことは今でもハードルは高い。人事部は大変苦労していると思う。
平成30年度の障碍者雇用の現状は、被雇用者数 534,769人。実雇用率 2.05%だ。被雇用数も実雇用率も過去最高だとか。 しかし、国が定めている法定雇用率は2.0%から2.2%にアップしたため、法定雇用率達成企業の割合は45.9%だ。企業の半数以上が達成していない。
障碍者別で見てみると、就労割合は、身体32.0%、知的15.2%に対し、精神障碍者は11.3%と低い。
その理由は精神障碍者の職場定着率が一番低いことがある。入社1年後の職場定着率は、身体60.8%、知的68.0%に対し、精神は49.3%だ。
障碍者雇用で悩んでいる企業の声
①身体障碍者雇用獲得が困難(身体障碍者は引っ張り凧)
②知的障碍者は仕事内容に限りがある。
③精神障碍者の勤怠が安定しない。すぐ辞める。
④社内で障碍者のための業務が作れない。
⑤障碍者を管理する担当者の負担が大きい。
⑥法定雇用率2.3%(令和2年〜)に対する対策が取られていない。
未達成の時のペナルティーとしての納付金と公表がある。今はSDGsの時代だ。納付金を払えばいいというのでは社会的企業とは言えないのだ。
そんな背景があり「潜在能力が高い精神疾患の障碍者雇用」で付加価値の提供を通じて企業業績に貢献するサポートをすることは、OUEN Japan のミッションとして相応しいのではないかと考える。
先ずはMapビジネスとして、障碍者福祉と看護のプロが作る「サテライトオフィス」という障碍者雇用プラットフォームのサポートをしたいと思う。 そのコラボが大きい成果を挙げることができた暁には、OUENでそのビジネスを引き継ぐことがいいのではないか。
そんなことを真剣に考えている。そして、果敢に挑戦したいと思う。
小林 博重
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