今日は、義母が入所している南麻布の特別養護老人ホーム「アリスの杜 南麻布」の夏祭りだというので、妻と二人で出かけた。
夏祭りは施設全体での催し物であり、入所者の娘さんたちだろうか、私と同年代の女性たちも多く参加していた。そして、施設の職員の方々は総出でイベントを盛り上げていた。
私が意外だったのは、施設の職員は20〜30代の若い年代が多かったこと。中でも男性が多かったのには驚いた。
実母も横浜青葉台の特養に入所しているが、そこはそうでもない。
施設の入所者は介護度が3級以上の老人であり、殆どが車椅子生活を余儀なくされている。
彼らの面倒は年中無休であり、妻はそれに10年以上も携わっていたのだ。私の「好き放題の学生ボランティアを年中無休」とは訳が違う。妻はようやく介護から解放されて心の余裕が出てきたようだ。私もホッとしている。
その年中無休の介護を、いくらビジネスとは言っても、赤の他人の、それも孫のような年代の若者たちが介護の面倒を見てくれている。
彼らは心優しい人たちばかりのように思った。男女とも、入所者の老人たちに対して、幼稚園の幼児に接するように、笑顔で優しく話しかけていた。私には到底できそうもない。「好きこそ物の上手なれ」で済ませるような話ではない。
幼児の面倒を見る保育士さんは「日々成長していく子どもたちの面倒を見る」ことで、「子ども大好き」な人たちはそうなのだろうと思うところもあるが、介護福祉士となるとそれはどうなのだろう。
兎に角、頭が下がる。ありがたいと思う。
3Kの職業でもあり、あまり人気のある職業ではないと思っていたが、この施設だけはそうではないのだろうか。このように、心優しい若者たちがいる日本はまんざら捨てたものではないのだろうか。
日本はこれからますます超高齢化社会になっていく。私はまもなく67歳だが、あと20年もしたらお世話になることはゼロではない。我が身のことだ。
私が日頃お世話になっている石原信雄さん(元内閣官房副長官)、篠沢恭助さん(元大蔵事務次官)、梶山千里さん(元九州大学総長)は、80〜90歳の今でもバリバリとお仕事をなさっている。お三方とも斯界の第一人者だ。
私の行く末はどうなるのだろうと考えることが多くなってきた昨今だが、目指す理想像をしっかり持って、肉体の衰えを精神でカバーする知恵と気迫を失わないようにしよう。 それには、健康に一層自愛することだ。
それには、生涯現役を貫くことだ。
小林 博重
iPhoneから送信