素晴らしい甲子園の高校野球を見させていただいた。
私のふるさと石川県代表の星稜高校対智辯和歌山のベスト8を掛けた試合。星稜は高校球界屈指のエース奥川投手だ。
延長14回。13回から無死ランナー一、二塁からスタートのタイブレーク。14回裏に星稜6番の福本選手のサヨナラホームランで、4対1で星稜が勝利した。星稜は24年ぶりのベスト8。奥川投手はふくらはぎを痛めたにもかかわらず気力で14回を投げ切った。奪三振23個の力投だった。
特に、夏の甲子園高校野球は各都道府県代表が出場することと、お盆休みの時期に試合が行われることもあり、春の選抜よりもふるさと代表を応援する意味合いが強く、熱が入る。また、負ければ終わりのトーナメントだから、この試合は捨てようということがない。それが手に汗を握る名勝負を生むのだろう。
奥川投手について、
智弁和歌山の中谷監督は、奥川投手について、①気迫、②球威、③投球術の三拍子揃った傑出した投手だったと話している。
また、彼は“ドヤ顔”をしない。相手選手のことを思いやるのだろう。謙虚だ。同じ星稜OBの松井秀喜さんも謙虚の塊だ(松井さんは謙虚そのものの人だ)。星稜にはそのような文化があるのだろうか。
奥川投手と主将の山瀬捕手は小学校時代からバッテリーを組んでいるのだとか。奥川投手は投球の時、山瀬選手は打席に立った時の笑顔がいい。もちろん緊張はしているのだろうが、心の余裕を持った、自分自身を信じている自信を持った笑顔だ。
全英女子オープン優勝の渋野選手も笑顔が話題になって「スマイルシンデレラ」と海外メディアから賞賛されたが、どんな厳しい状況でも「心に余裕、笑顔を忘れず」が勝利を呼び込む必要条件なのだろう。
奥川投手も渋野選手も、技術は人に秀でたものがあることは勿論だが、誰にも負けない「気迫」があるのだろう。それが穏やかな笑顔の表情の裏に隠されている。それがほんまものの「気迫」というものなのだろう。
20歳前後の超一流の若者から人生の成功の要諦を教えられることは多々ある。
①謙虚に生きる。
超一流の人から「生きる姿」を学ぶ。
②笑顔の中に、本当の強さがある。
甲子園からいい勉強をさせていただいた。
小林 博重
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