私は私が自分では回答が出せないと思うことがあるとメンターにお伺いを立てるこにしている。一番は自分の頭で考え、自分で的確な回答を導き出すことだ。しかし、人生経験の不足や自分自身の人間レベルでは最善の回答に辿り着けないと思う時には、考えた末にメンターにお伺いを立てるのだ。一般的にはメンターは歳上だったり、経験豊かな、地位のある人なのだろうが、私のメンターはそうではない。老若男女は問わない。いくら歳下でも、異性でも、精神年齢が高い人はメンターだ(そう考える私は、自分は柔らか頭だと自画自賛、自負しているところがあるが)。
この人は少しおかしいんじゃないか、まともじゃないんじゃないか、と思う人がいる。ラインやメールでとんでもない言いがかりを付けてくる人がいる。なんと回答したらいいものか、と真面目に真剣に考える。
どんな返信をしても、それがトラブルになってさらに人間関係がこじれてしまうことが見えている。しかし、返信しないと失礼とか、よりトラブルになるのではないかとか考えてしまう。どうしたものか。そんな時、気楽に相談できるメンターがいたらいい。
メンターは即座に言ってくれる。
無視することだよ。そんな低レベルのバカと相手をしている時間は無駄だし、そんなことに労力を使うことが馬鹿馬鹿しいではないかと。
それでも、何で返事をくれないんだ。失礼ではないかと因縁を付けてきたらどうしたらいいのか。
その時は、
「私は至らない人間で、どうしたらいいのか分からないのです。もっと人生経験を積んで勉強して、あなたに応えられるような人間になろうと思います」とでも回答すればいい。
そうだ。バカに応えればこちらもバカになる。相手の気持ちを逆撫でする。こちらが良かれと思って回答しても、相手はそうは取らない。 また、すぐに「私はバカです」などと回答しても、それも相手を逆撫ですることになるだろう。
放っておくことだ。どうしてと聞かれたら、私はバカですと応えればいい。
流石、私のメンターだ。素晴らしい回答ではないか。
人間は完璧ではない。生涯に亙り努力精進することが大切だ。どんなに優れた人であっても完璧ではない。だから人間は毎日毎日努力精進しなければならないのだ。心を高めることをやめてはいけないのだ。
「謙のみ福を受く」という中国の諺がある。謙虚は幸せの素だということか。
稲盛和夫さんも「謙虚にして驕らず」と6つの精進で説いていらっしゃる。
なかなか凡人には難しいことだが、謙虚な人生を歩んでいくことだ。それが幸せの最短距離なのだから。
小林 博重
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