いつものウォーキングは赤坂御所と明治記念館の間の道を歩くことが多い。日本の道100選にも選ばれている、絵画館前から権田原を経て四ツ谷までの美しい道だ。
赤坂御所は、天皇陛下が皇太子時代は東宮御所だったが、皇居の改築のために当分の間は天皇皇后両陛下は赤坂御所にお住まいになり、皇居へお通いになるとか。今回の譲位は一代限りということだから両陛下は生涯現役として「国民を思い、国民に寄り添って」天皇と皇后という天下人をお勤めになるのだ。もちろんプライベートなお時間はあるにはあるだろうが、実際のところ、心はやはり公としての天皇皇后だろう。ありがたいことだ。
そんなことを考えて歩いた。
私はウォーキングは健康のため、それは究極的には生涯現役を貫くため、「世のため人のため」と大層大げさな思いを持って歩いている。 しかし、1日24時間仕事漬けではないし、マイペースで突然休んだりする。ある意味では気楽な稼業だ。
日本国の象徴であるお方がフルフルでお仕事をされるのとは比較をするのもおこがましい。
天皇陛下は即位後の最初のご挨拶で「国民を思い、国民に寄り添う」象徴でありたいと宣言された。天皇はご生誕から59年の間、帝王学を学ばれ、なるべくして天皇になられたのだ。その言葉の重みをひしひしと感じた。それは天皇陛下が「無私利他の心」で国民のことを思っておられるせいだろう。
日本国民で誰が無私利他の心で国民を思うだろうか。安倍首相の言葉にそのような重みを感じるだろうか。日本国民としてそのような人がいるとしたらそれは西郷どんの西郷隆盛くらいだと思う。「無私利他」とはそれくらいの重みがある心だ。
私たち一般平民は、天皇皇后両陛下を親と思い、誠実に、嘘をつかず、真っ直ぐに、世のため人のために尽くす人生を送りたいものだ。 その先頭に天皇皇后両陛下がいらっしゃる。
小林 博重
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