44歳で銀行を辞めて早22年が経とうとしている。もし銀行に勤めていたら今はきっと退職で「毎日が日曜日」か第2の職場で後半人生を張りなく生きていたことだろうと考えると、この22年間さまざまなことがあり、甘ちゃんの私には「我が人生のどん底」と思うような辛酸を舐めてきたおかげで面白い人生を送っている。そしてその22年間に多くの人たちと知り合った。中には去っていった人もいるが、殆どの人たちは、その濃淡の差はあるものの、長く続いている。私はビジネスライクオンリーのお付き合いはしていないので長続きするのだろう。ビジネスライクのみの人たちもいるが、即ビジネスになることはさほど多くはないから、そのような考えの人たちは去っていく。
「来るものは拒まず、去るものは追わず」
人間関係はサラリと淡々であることが長続きする。付き合いが疎遠になっていても、何かの拍子で「ご無沙汰」と言って爽やかに会うことができる人間関係を構築したいものだ。できた大人になることだ。
安田信託時代の1年先輩であった赤沼和正さんからご相談したいことがあるとお電話があり、昨日訪問した。
10年以上も前になろうか、私も以前関わっていたビジネスのご相談だった。そのビジネスに関わらなくなってからも多くの人たちとの人脈は拡がっており、そのビジネス自体もさまざまなな変化があった由。その10年間のお互いの進歩成長が再度いい関係を構築できるかもしれない。
また、赤沼さんとお別れして、元住友生命の長島章さんと長島さんの友人・知人の方々お二人を訪問した。長島さんは私の人脈や志をよくご存知で、私の活動とのコラボレーションがスムーズにできるのではないかとお思いになってのご紹介だった。
いずれも、私が取り組んでいるOUEN Japanの活動とマッチする。一捻りしなくとも、ストレートにマッチする。流石、長島さんと思った。長島さんも私と同じ、住友生命を定年退職して個人でマッチングビジネスをしていらっしゃる。お人柄で人脈も多様だ。やはり、温かい人脈がお持ちの方は、人間好きで、日頃から相手の立場を思いやることを考えている。ビジネスの前に人間好きなのだ。 ビジネスが長く続くのは、やはりベースに良好な人間関係が構築できているからなのだ。お金になれば人は動くわけではない。少なくともまともな人は動かない。
また、ビジネスと心の純粋さや美しさについて考える。
大人になるということは、自分が正しいと思うことを貫くことではない。自分が正しいと思っていてもそれは独りよがりで、客観的に見たら、どうということはないことも間々ある。自己満足だったり自己中心的だったり。それは本当の大人ではない。心が純粋で美しいだけではビジネスはできないと思う。そこのところのコツというかえもいわれぬ見極めをようやく分かってきた。 自らを観照して、少しは成長してきていると思う。
小林 博重
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