昭和27年生まれの私は11月の誕生日を迎えると65歳になります。いわゆる前期高齢者の仲間入りをすることになります。めでたいというのかめでたくないというのか。 今から40年以上前、私が社会人になったころは、元気に第一線で活躍しているサラリーマンは会社の社長さんくらいなものでした。 定年は55歳が太宗を占めており、定年になったら第2の職場か嘱託か。65歳からは余生を楽しむ、四季で言えば冬(玄冬)の時代でした。
それから40年。日本人の平均寿命は男性でも81歳の時代になりました。平均余命は現在65歳の男性であれば20年です。健康に留意すれば20年と言わず25〜30年は生きることになります。
90〜95歳まで生涯現役で頑張ることができるか。
日野原重明さんは105歳の天寿を全うされましたが、私も日野原さんを目標にするのは決して夢物語ではないと思っています。
そのためには日野原さんを見習って生涯現役を貫くことが大前提だと思います。何故なら、生涯現役は認知症予防の特効薬だからです。
生きとし生けるものの生は有限であり不死はあり得ませんが、IPS細胞の医療応用も着実に進んでいますし将来の医療技術の予測できないイノベーションを考慮すれば、必ず人間の平均寿命は100歳を超えるでしょう。現代はなかなか死ぬことができなくなる時代の入り口なのです。 人間は生に倦んでも生き続けなければならない苦難に出会う時代になってくるのです。
さすれば、人間は如何に生きるべきか?
死の影が生に寄り添っているからこそ限りある生を意味あるものにしたいという想いを持って「世のため人のために尽くす」生き方・考え方をするのです。 人一倍健康に留意する人生を送るのです。
精神と身体の自立と自律を死守するのです。
夏目漱石は書いています。
「死ぬことは苦しい。しかし、死ぬことができなければなお苦しい」
少なくとも私には、私の想いを引き継いでくれるだろうと私が思っている可愛い孫がいることが、私が生涯現役で頑張ることができるエネルギーの源になっています。 それはこの上ない幸せなことだと思っています。
小林 博重