星を投げる少年

投稿者:

昨夕の日経新聞夕刊の「あすへの話題」に社会学者の橋爪大三郎さんが『星を投げる人』と題して、「違い」についてのいい話を書いています。
朝、いつものように海岸を散歩していると、ひとりの少年が何やら、海に向かって投げている。「何しているんだい?」「ヒトデを投げているのさ」。見ると
見渡す限り無数のヒトデが打ち上げられている。やがて死んでしまうだろう。「こんなにたくさんいるのに、何の足しにもならないよ」。少年は、ヒトデをもうひとつ拾い上げた。「でもこのヒトデには、大きな違いだと思うよ」。そう言って、そのヒトデを海に向かって投げたのである。
ヒトデはこんなにたくさんで、全部は助けられない。徒労に思える。でも少年は言う、「この」ヒトデは確実に助かるよ。そして、ひとつずつヒトデを投げ続ける。それならできるから。
誰でも、ささやかな「違い」のために、悪戦苦闘することができる。
「違い」は違いがわかるコーヒーを味わう能力のことではなく、自分の生きる意味を理解できる智慧のことだ。
OUEN Japan が行おうとしていることは、『星を投げる少年』のような世間から見れば「何の足しにもならないこと」かもしれません。しかし、OUEN Japan ができることは、ある留学生や大学生にとっては大きな違いだと思います。
OUEN Japan は、これからも『星を投げる少年』であり続けたいと思います。
小林 博重