20数年間ぶりに安田信託銀行の後輩たちに会って「大企業を定年まで勤めた人は『働くことはお金のため、おまんまを食べるだけのためにあるのではなく、それと同じ比重以上に人のために尽くすためにあるのだ』と言う『2つの働く意味』をよく考えなければ幸せな老後を送れないのではないか」と感じました。
大企業、特に大手金融機関は今のところ、65歳から一般の勤め人が羨むほどの企業年金が支払われます。基礎年金と合わせると、老後の夫婦二人の生活では余るほどの年金になります。生活をすることだけ考えれば働くことは必要のないほどだと思います。 私の銀行同期の多くはボランティアをする者がいるかと思えば、年金が減額されないように、働く仕事があったり、体力的にまだまだやれると思っても働かない者がいます。
極論であることを承知で言わせてもらえば、それは[人間に与えられたミッションへの冒瀆]ではないかとすら思います。
ほどほどのお金があることにより「お金の従僕」に成り下がってしまうのです。寧ろ、働かなければ生きていけないと言う「背水の陣」を曳いたほうが一生懸命仕事をして、仕事からいろいろなことを学ぶことができます。ほどほどのお金があれば、真剣にボランティアをすることです。
何故か?
働くことは人間修業だからです。
件の後輩たちは素直に懸命に働いています。設立20数年で東証1部にまで持っていったバイタリティと苦労には頭が下がります。まだまだ第一線の現役で頑張ってほしいと思います。
小林 博重