自然体で生きる

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NHKラジオの深夜放送で好評だった「佐藤愛子さんに聞く」コーナーの再放送を聴きました。
佐藤愛子さんは『90歳。何がめでたい』ほか、御歳92歳でベストセラーを連発している女流作家です。
彼女のファンは、今までは圧倒的に50歳代以降の女性だったそうですが、最近のベストセラーは10〜20代の若い女性や熟年の男性に至るまで幅が広がっているとか。彼女の嫌味のない毒舌が人気の原因なのだと思います。
昨日の放送では、ファンの皆さんから来ているいろいろな質問に佐藤さんが答えていました。
若い女性からの質問
「人間はいつかは必ず死ぬ。老人になるということは死に近づいていくこと。どのようにしてその恐怖を乗り越えてこられたのか」
佐藤さんは淡々と応えられます。
「若いときは戦争があって死が目の前にゴロゴロしていた。若い人が死ぬことは悲しい。私も若いときは死を恐いと思った。しかし、生きていると死について慣れてくるものだ。人間いつかは必ず死ぬ。100%の確率で死ぬのだからバタバタしてもしょうがない。自然に任せることが人生だ。歳を重ねると若いときと比較して至るところにガタがくる。少しずつ衰えていくのを自覚する。こうして衰えて死んでいくのだと思う。認知症になることは、その人にとってむしろ喜ばしいことなのかもしれない。苦しんで死を迎えることになってもそれはそれでいいのだと思う。それが一番自然なのだと思う。あと2〜3年生きるかもしれないが自然体で作家を続けていこうと思う」そんな内容のお話しでした。
私は佐藤さんと比べれば、まだ64歳の若輩者です。彼女の歳まであと30年近くあります。
天か神か仏か、宇宙の摂理か、人間を作り給うた創造主の思いの儘に生きて死んでいくのが自然体で一番楽しい人生なのでしょう。七転八倒の人生は、精一杯生き抜いたと思って死んでいく人生で、それは悔いない人生なのだと思います。
佐藤さんのお話しをお聴きして、私の人生はそのようにしたいと思いました。
小林 博重
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