【OUEN塾in福岡】のご協力のお願いで九州北部信用金庫協会の篠原専務理事を訪問したおり『日本でいちばん大切にしたい会社』(法政大学教授坂本光司先生著)を薦められました。ベストセラーになっており、第5弾まで出版されています。
また、今秋には、坂本先生が会長をされている「人を大切にする経営学会」の九州部会も立ち上がるそうで、その紹介もいただきました。
【OUEN塾in福岡】の学生リーダーたちが会社選びをするに当たり大いに参考になるのではないかと思い、まず私がその書籍を読んでみようと思います。
「人を大切にする経営学会」発起人代表(坂本先生)挨拶
この度、私たちは「人を大切にする経営学会」を設立いたしました。
ご承知のように、経営学や人に関する学会は数多くありますが、「人を大切にする経営学会」は、経営学者や経済学者・社会学者・医療福祉学者といった大学関係者に加え、第一線の経営者や弁護士・公認会計士・経営コンサルタント、さらには金融機関や自治体等産業支援機関の担当者の参加を得た、かってない学際的・業際的な学会ではないかと思います。
学会の主目的は、「人をトコトン大切にしている企業こそが、好不況にぶれず好業績」という先行研究の深化・体系化と、人を大切にする企業経営の普及にあります。そして皆が程度の差こそあれ、幸せを実感できる産業社会の形成の一助になることです。
就職面接が解禁になりました。企業側は学生たちに「我が社は「人を大切にする会社」(ホワイト企業)です」とアピールすること頻りです。今年は特に売手市場と言うこともありますが、会社がホワイト企業を志向することは時代の大きな流れに沿っていることであり、大いに歓迎したいと思います。
しかし私は、加えて、「果たして学生はハングリー精神・主体性を持って就職活動をしているのか」と一つの問題提起をしたいのです。
曽野綾子さんがエッセー「小さな親切、大きなお世話」で書かれています。
貧しさの中で、自分自身を自ら教育した人の話は、いつも私を感動させる。偉い人の少年時代は、なぜか貧しい人が多かったような思い込みさえある。だからといって、貧しさの故に教育を受けられない人がいていい、ということではない。
しかし人間は、自分が本当にほしいものは苦労して取ってくるものであり、しかもそれに対して応分の対価を払わねばならない、といういささかの思い込みが私の中になくもない。
人間は何かをほしい時には、自分で努力して取りに行き、しかも応分の対価を払わねば効果がでないものだ、と私はいつも自分に言い聞かせてきた。
原則はあくまで、すべての若い世代を大学まで学ばせる国の体制を創ることだ。しかし一方、学生の方は、一方的に与えられただけの機会に対しては、人はあまり感謝もせず、その機会を有効に使おうともしないものだ、という自戒を持つことも必要だろう。
OUEN塾は「学生が主体的に求めることを自らの力で見つけ、そして追求していく『能動的行動を取る』ことができるようになること」を狙いとしています。
OUEN Japanはあくまでも応援=supportの立ち位置です。いわゆる黒子なのです。
小林 博重