建前の就職選考がスタートしました。5月1日現在、就活生の3分の1に内々定が出ているとか。6月1日時点では半数以上に内々定は出ているのだと思います。とは言っても殆どは本人の第一志望企業からの内々定ではなく滑り止めでしょうから、今月が就職戦線のピークであることは間違いありません。
今年の就職希望会社の総合ランキングは、首位はみずほフィナンシャルグループ。2位から10位は、三菱東京UFJ銀行、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)、三井住友銀行、、サントリーグループ、伊藤忠商事、東京海上日動火災、三菱商事、JTBグループと続いています。人気ランキングですから知名度がある企業が上位を占めることは当然ですが、学生個人個人にとって、ランキング上位の企業が就職するに相応しい企業であるわけではありません。
では、自分に相応しい企業をどうしたら見つけられるかですが、それにはまず、自分自身を知ることではないかと思います。自己確立をしないまま就職戦線に突入しても、社会の荒波に翻弄され、自己嫌悪に陥ってしまうのではないかと思います。就活は初めて出会う社会の荒波です。
私は30歳から7年間、採用担当で年中大学生と接触していました。学生たちに語りかけたことは
「どこに就職するかではなく、まず、どんな生き方をしたいかが大切ではないのか。人間は生まれてきたときはきっと何ものにも染まっていない純白の絹のようなものだ。それが大人になるにつれ、いろいろな色に染まっていく。それが大人になることだと大人に言われ、それが当然なことだと納得して生きていく。私はそのような生き方はしたくない。たとえこの世は濁世であったとしても、いろいろな誘惑があったとしても、その色に染まらず、純白な絹のままの人生を送りたいと思う。それで出世ができないことがあるかもしれないが、人間を捨ててまで出世したとしても何の意味があるだろう。そんな会社はこちらから願い下げだ。自分が入る会社は、自分が変えていく。変えていくことができるだけの、人を大切にする会社を選ぶことだ」
そんな採用担当者はいないものですから、私の会社を志望していない学生も沢山、就職の相談に来ました。安田信託銀行はそんな私の自由奔放さを認めてくれたいい会社でした。
私は、私が採用担当だったときの想いを持ってOUEN塾を展開していきたいと思っています。人間を創るのがOUEN塾のミッションです。あと35年間、私が100歳になるときまでOUEN塾に関わっていたいと思います。
小林 博重