今日は西新宿の歯医者の往復をウォーキングし、二つの言葉が頭をかすめました。それは、「断捨離」と「simple is best」の二つの言葉です。
「断捨離」とは、不要な物を減らし、生活に調和をもたらそうとする思想であり、「simple is best」とは、単純素朴であることが最良であるということです。これは、私のこれからの生き方として強く念頭に置いておく言葉なのではないか。
人生100歳時代の到来と言われます。それは肯定的な意味と否定的な意味があります。人生100歳まで生きることができる時代になっても健康寿命と平均寿命の差は10歳前後だとか。10年間は人の世話にならなければ生きていくことができないのが現実です。
人間の尊厳の観点から問題発言と言われるかもしれませんが、この10年間は「人間として一人前ではない」ということなのです。私は、家族に迷惑を掛けてまで生きていたくはありません。
たとえ100歳まで健康であったとしても、毎日ゴルフやボランティアというわけにはいきません。ある人は「区の図書館が老人ホームになっている」とか。現に「病院が老人ホームになっている」のです。
人生100年として、20歳前後までの20年間が学業に勤しむ期間。20歳から65歳までの45年間が社会で働く期間。66歳以降が余生とすれば、この余生は35年間になる計算です。これはあまりにも長い。45年間働いて貯めた財産は66歳以降の35年間の余生をカバーすることができるでしょうか。国家財政も破綻の危機にありますし、国に頼ることを考えることは止めた方が健全です。
余生とはせいぜい10年くらいのものでしょう。人生100歳時代は、90歳まで現役で、社会のために尽くすことを考えるべきでしょう。
私は11月で65歳になりますから、90歳までの25年間は現役で働くことを積極的に考えようと思います(理想は、100歳までの35年間働き続けることですが)。
そのために、これからの人生を生きる合言葉は、「断捨離」と「simple is best」だと思ったのです。
あれもこれもと欲を出しても残りの人生は限られているのですから、あれもこれもと手を出さず、一点集中すること。得意技に磨きに磨きをかけること、そしてプロ中のプロになること。ニッチ戦略を徹底し、ブルーオーシャン領域を開拓すること。そうすれば90歳はおろか100歳までは現役で頑張ることができると思うのです。
リスクは、健康を害して早死にすることと長生きしても認知症になることです。前者は人一倍健康に留意すること。暴飲暴食は止め、食事や運動に留意すること。後者は仕事を続けていればある程度防止できるでしょう。そして、人間関係は穏健を旨とし、心の健康を維持することです。
かくして、第2の人生を正々堂々と大手を振って生き抜きたいものです。
小林 博重