先週金曜日に大学の同期生3人と恵比寿のフランス料理店『マッシュルーム』にて懇親の席を持ちました。そのおり、名刺入れを置き忘れてきました。翌日、どこを探してもないので、きっと昨日のお店ではないかと思いましたが、私の名刺しか入っていないので「まあいいか」と思い、土曜日は東大野球部必勝祈願のため明治神宮を参拝したのです。祈願中に電話があったようで、留守電で「名刺入れを置き忘れていた」との言伝がありました。
たかが名刺入れ、されど名刺入れです。名刺入れには拘っていますので東急ハンズで1万円はした代物です。「今日は運がいい」マイナスは忘れてプラスに目を向ければ運は益々よくなるものです。
今日は午前中は何もアポが入っていなかったので、ウォーキングを兼ねて往復約2時間かけて、恵比寿まで出向きました。
妻から、ちょっとしたものでもお礼の気持ちを示しなさいとのアドバイスを受け「宮崎のキャンディー詰め合わせ」を持参しました。気は心とはよく言ったものです。ちょっとしたことが心に残るものです。相手様だけではなくこちらも同様です。これもご縁です。また『マッシュルーム』に出向こう、今度は妻同伴でと、そんな気持ちになります。
私は人と人とを繋げることを生業にしており、誰にも負けないプロ意識は持っているのですが、こんなちょっとしたことに気が付かないとは情けないことです。
昨日は齋藤孝さん監修の『こども君主論』を読みました。マキャベリの『君主論』の超訳です。そのなかに「意見を聞く」ことについてこのようなことが書いてあります。
意見を聞く相手はしっかり選ぼう。その人からの意見は選ばず全部受け止めよう。
自分を高めるためには、ほかの人に意見を聞くこともたいせつだよ。でも、家族や友だちになにかを相談したとき、出てくる意見がバラバラだったら、いったいどうすればいいんだろう?その答えとして、マキャベリ先生は、2つのルールをおすすめしているよ。
1つめは、きみが信用できて、きみに対して必要以上に遠慮をしないでくれる相手にだけ、意見を求めること。
そして2つめは、その相手からの意見が、きみにとってうれしいものでも、いやな気分になるものでも、きちんと受け入れること。
これは、きみのために一生懸命になってくれた人に対してのマナーでもあるよ。
こんなふうに、ふさわしい相手を選ぶ目と、どんな意見でも受け入れるこころがあれば、きみにとって役立つ正しい意見が事前と集まってくるんだ。
有難いことに、私には、妻を筆頭に何人かのメンターがいます。そうなのです。そのようなメンターを持った私は「運がいい」人間だと心から思います。
小林 博重