忖度(そんたく)=他人の気持ちを推し量ること
忖度は善悪の言葉ではありません。むしろ、日本の文化から見れば、忖度できる人が人間関係をスムーズにできるということだと思います。忖度のできる人が出世し、ビジネス上での成功の確率は高くなるのです。
松井大阪府知事は、「世の中にはいい忖度と悪い忖度がある」と仰っておられますがその通りだと思います。
悪い忖度とは、私利私欲を目的としたものであり、場合によってはその忖度が犯罪に繋がるケースもあるでしょう。
良い忖度とは「世のため人のため」の思いがベースにあるものです。
親が子を想うとか、切羽詰まった瞬間に身を捨てて人を助けるというケースは別として、一般的には自分が一番大事なものと思います。
自分が活きてこそ人のために尽くせる(活私奉公)というものです。その意味で滅私奉公は現実的ではありません。人間は自分のためにいろいろな場面で忖度するのですが、そのベースが「世のため人のため」という大義がなければ悪い忖度になってしまうのです。
森友学園騒動は、罪にならない忖度で埋め尽くされているように思いますが、政治家や官僚は良い忖度をしてお国のために尽くしていただきたいものだと思います。
小林 博重