応援を哲学する

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人は、応援団と聞いてどのようなイメージを持っているのか。今時の学生が着用することがない学生服(学ラン)を制服として活動する時代錯誤な硬派のイメージ。似非右翼、怖いお兄さんのイメージです。逆に、大学スポーツを筆頭に、リーダー・チアリーダー・吹奏楽団のコラボレーションよく、スマートな応援風景のリーダーとしての応援団(部)のイメージもあると思います。

私の「応援」イメージは、これら両者の応援とはちょっと違うところがあります。ハードとソフトで分けると、どちらかといえば、両者はハードであるのに対し、私はソフトであるということかと思います。“応援を哲学する”ということでしょうか。応援哲学を追求していきたいと考えています。それが私のいう【OUEN】です。

【OUEN】とは、自利利他、忘己利他、人のために尽くすことです。しかし、決して滅私奉公ではありません。【OUEN】とは双方向の心の交流なのです。人のために尽くし、その人が物心両面で幸せになれば、その人は喜んでくれます。そしてそのお礼として物心両面のお返しがあるのです。それが【OUEN】の本質です。

大学時代からそんなことを考えていたわけではありません。人は何のために生きるのか、人は何のために働くのか、人間の成功とは何なのか、寿命を全うして人間はどこに行くのか等々、結論が出ない問いに自問自答して、明るく前向きに生きてまいりましたが、馬齢を重ね還暦を過ぎた今、ようやくその意味を理解する入口に辿り着いたように感じています。

来年は東京大学応援部創部70周年であり、東京六大学應援團連盟創設70周年です。古来稀なる古稀を迎えます。この機に応援を振り返り、私の【OUEN】を極める後半生をスタートしたいと思います。

小林 博重

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